異なる質の統合
- 林好子
- 8月4日
- 読了時間: 3分
更新日:8月4日
今日は、「異なる性質の統合」についてお話しします。
レッスンやエクササイズの中で、 体の緊張がほどけてリラックスすると眠くなってしまう方がいます。
「起きている=体が緊張して動いている」
「寝ている=体がゆるんでいる」、
といったように、私たちの中には、こういった”セット(組み合わせ)”が出来上がっていることが多々あります。
でも、「体はリラックスしているけれど、頭や意識は目覚めている」 、そんな状態も私たちは経験することができます。
私の師匠のひとり、ブルース・ファートマンはこの状態を 「抹茶マインド、酒ボディ」とユーモラスに表現していましたが、これは、ある意味で“異なる性質のもの”を同時に成り立たせている状態です。
ただ、私たちは、似たような性質のものを自然と組み合わせがちです。
たとえば、
⚫︎力を抜くと → 弱くなる
⚫︎力を入れると → 強くなる
でも、「力を抜くことで、強くなる」 そんな新しい経験や感覚、観念が自分の中に生まれてきたら、これまでとはまったく違う動きや在り方を体験できるのではないでしょうか。
もうひとつの例として、こんな関係もあります。
手を天(上)に向かって伸ばすと、体の重みや地面とのつながりを忘れてしまうことがあります。
でも、「上に伸びる」ときに「下とのつながり」も感じられたら、いつもと違うバランスを経験できるかもしれませんし、新しい感覚をもたらしてくれるのではないでしょうか。
何と何を統合させるのか、これは無限の組み合わせがあるのかもしれません。
ちなみに、私の最近のブームは
「静まり」と「目覚める」、
「静まり」と「意識の広がり」、
「静まり」の中で「伸び伸びと大きく動く」
です。
合氣道でここ1年ほど「静まる」をテーマにしていました。
「静まり」は英語で「Calm down」 と言われるように、感覚的に下の方向性があります。それに対し、「目覚める」は英語で「Wake Up」、感覚的に上の方向性が存在します。
そういった異なる方向性を統合し、静まりの中で目覚めている(感覚が研ぎ澄まされていく)みたいな状態を目指していくと、いつもより世界が鮮明に感じられたり、いつもと違う感覚で合氣道ができることがあります。
また、私の場合、静まりを意識すると、どうしても動きが小さくなったり、意識の広がりが失われてしまうというのがありました。
なので、静まって小さくまとまりそうな自分に対し、伸びやかに広がる意識や動きを統合させていくことで、新たな経験がもたらされるのではないかと日々探求中です。
ということで、身体や自分のあり方に新たな可能性を見つけるために、異なる性質を統合させてみてはいかがでしょうか。
ただし、いきなり両方を同時にやろうとすると、うまくいきません(個人的経験から)。まずは一つの感覚や性質を深め、味わい、そのうえで、少しずつ、異なる性質と組み合わせを目指すのがおすすめです。何事も、急がば回れ、一歩ずつ前進ですね!
ちょっと難しいテーマだったかもしれませんが参考になれば幸いです。
/////////////////////////
\メルマガ配信中/
暮らしを豊かにする身体の使い方・じぶんの使い方、レッスンご案内などをメルマガで配信しています。
登録無料です。よかったらご登録ください。
※配信解除はいつでも簡単にできます。
※登録後すぐに1通目が配信されます。受信できていない際は、迷惑メールボックスをご確認ください。
レッスンをご検討中の方はこちらから
Comentarios