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保留する姿勢

執筆者の写真: 林好子林好子

おはようございます。

アレクサンダーテクニーク教師、理学療法士の林好子です。

寒い日が続いてますね。



さて、

今日のブログは、


「保留する姿勢」


についてお話ししたいと思います。





私たちの中には


身体や動き、日常のあらゆるコトに対して


様々な思い込みがあります。




そして、その思い込みが


私たちの向かう方向性にズレを生じさせたり、


成長や上達を妨げていることがあります。





ですから、


アレクサンダーテクニークでは


身体や動きに対する思い込みに気づくことを


大切にしています。





ただ、どうでしょう。


みなさんは、自分の中にある思い込みに


どれだけ気付けているでしょうか?





あるいは、


自分の中に思い込みがあるのではないかと


立ち止まったことがあるでしょうか?





音楽、ダンス、武道、芸能、


日常の家事、シンプルな動作、なんであれ、


うまくできないとき、


”頭ではわかっているんだけど


(身体では)できない”


と思っている方がいるかもしれませんが、


その頭での理解がそもそもズレているかも


と考えたことはあるでしょうか??





指導者から繰り返し言われることや


何度も繰り返し耳にする原理は


なんの引っかかりもなく


自分の中を通り過ぎていきますが


指導者が言うそれと、自分が思うそれが


実は違うかもしれない


と考えたことはあるでしょうか?





私たちは共通言語を用いるがゆえに


他者と自分が共通認識を持っていると


思い込みがちです。


そして、少なくとも頭ではわかった気に


なってしまいがちですが


その理解に多少なりのズレがあるかもしれません。





また私たち大人は


経験(体の理解)から知識(頭の理解)を


導くというよりは


知識から経験を導く傾向があります。


ですから、頭の理解の適正化が大切ですが、


自分の中の思い込みに自ら気づき、


修正することは決して簡単ではありません。





というのも、思い込みとは


自分が信じていることであり、


信じると疑うは矛盾の関係ゆえに


基本的に同時に存在しないからです。





ですから、


私は自分の生徒さんに何度も


「そこに思い込みがありませんか?」


と投げかけると同時に


(多くが間接的な投げかけですが)、


私の中にあった思い込みをシェアしながら


思い込みに気づくための力を養うことを


裏のトレーニングとして入れています。





ただそれでも思い込みに気づくというのは


そう簡単ではありません。


自分が良かれと思ってやっていることほど


自らの力で立ち止まるのは難しいのです。


(もちろん私もです)





そこで最近私が


自身や生徒さんに提唱しているのが


結論や定義を保留する態度


を持つことです。





私自身の経験ですが、


学び(道・探求)を進めていくと、


かつての「できた」は、


「あの時はできていなかったな」に変わり、


ある時期の「わかった」は


「あの時はわかっていなかった。実はこうだったんだ」


と変わっていきます。


そして、その「実はこうだったんだ」も


さらに未来側に行くと覆っていきます。





その都度、


自分の思い込みの強さを


思い知らされてきました。





そんな経験から、私自身、


仮に「わかった」と思っても


その定義や、経験から見出される結論を


保留するようにしています。



 


それは


「わかった」「できた」と感じたことを


否定するということではなく


”ひとまずの” ”現時点での” わかった・できたとし、


いつか覆るかもしれませんよーと


自分の中に留めておくようにします。



 


そうすることが


思い込みを生むこと自体を減らし、


また思い込みに気づくやすくなり、


道の先にある景色を


ワクワクしながら探求していく


助けになるような気がしています。





ということで、


私の書いた「保留の姿勢」も


信じことなく、


またわかったつもりになることなく


そうかもね、ぐらいで、


自分なりに活用しながら


答えを見つけていっていただけたらと思います。




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アンテーロープキャニオン(自然が作り出したアートですね)
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Alexander Life Japanは、暮らしを豊かにすることを目的に、アレクサンダーテクニークのレッスン・ワークショップなどを行っています。オンラインでも指導。心身の緊張、慢性的な不調や疲労、パフォーマンス低下で悩む方におすすめです
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