「あがり症」克服のための一つの提案
- 林好子
- 5 日前
- 読了時間: 3分
今日は、「あがり症」をテーマに、お話をしたいと思います。
人前に立ったり本番の舞台に出ると、緊張して体が震える…、普段の力を発揮できない…。
そんな悩みを抱えてレッスンに来られる方は少なくありません。
あがり症への対処法として、「観客をかぼちゃだと思え」 、「場数を踏めば慣れる」 、「深呼吸をしよう」 など、よく耳にします。
正直、どれが正しく、どれが間違い、というのはないと思っていますが、一つの攻略法だけで解決できるぐらいならそもそも「あがり症」で悩んでいないのではないかと思います。
なので、今日お伝えする内容も「あがり症克服」のための一つの案として参考にしていただけたらと思います。
結論から言うと「自分のすべきことをする」です。
おそらく、ほとんどの人がピンと来ないのではないかと思いますので、どういうことか噛み砕いてお伝えしていきますね。
私の師匠ブルース・ファートマンは、若手アレクサンダー教師の「どうやったら緊張せずに教えられる?」という問いに対し、こう言いました。
「Do your job!(自分の仕事をしなさい!)」
当時の私にはピンときませんでしたが、今は、わかる気がします。
緊張してしまうのは、心の奥で「自分がどう評価されるか」に意識が向いているからではないでしょうか。
でも本来、指導者(アレクサンダー教師)の役割は「評価されること」ではなく、生徒に学びや体験を提供すること。自分の役割に集中していると、緊張している暇すらなくなる。
そういったことを、師匠は言わんとしていたのではないかと思います。
私自身の経験ですが、教師として活動し始めた頃は元々あがり症ということもあり「声がちゃんと出るだろうか」「頭が真っ白にならないだろうか」と、自分の心配ばかりしていました。
少し慣れてからは、どうやったら伝わるか、どうしたら良い経験を持ち帰ってもらえるか、一生懸命考えているのですが、その背後で、「うまくいかなかったらどうしよう…」と、どこかで指導者としての私の評価を気にしていたように思います。
でも今は、自分の役割により集中する私がいます。そして、師匠の言葉の意味が以前にも増して理解できる気がします。
私の生徒さん(音楽家)の中にも「本番で緊張して真っ白になってしまう」、「指が震えてしまう」、「練習どおり演奏できない」、といった悩みを抱え、学び始め、気づいたら、緊張が減って本番に臨めるようになった方々がいます。
そういった方と会話していると、その方々の発言が変化していることに気づきます。
最初の頃は「緊張したらどうしよう」、「どうやったら緊張せず演奏できるだろう」だったのが、次第に「自分はこんな風に演奏したい」、「気を切らず最後まで音楽と繋がっていたい」といったような発言へと変わり、やるべきこと、やりたいことにエネルギーが注がれているのがわかります。
緊張しなくなったからそれができたのか、そうなったから緊張が減ったのか分かりませんが、「やるべきことをやる」「やるべきことに集中する」そんなアイデアを持って臨むといいかもしれません。
参考になれば幸いです。
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